ひとつのコンテンツが終わった瞬間に遭遇した【ドリフェスライブ】
今日、とあるライブに参戦してきた。
2次元と3次元それぞれでアイドルが活動する5次元プロジェクト、『ドリフェス!』ファイナルステージ「ALL FOR TOMORROW !!!!!!!」である。
ファイナルとついているくらいなのでお察しするとは思うが、『ドリフェス!』というプロジェクト、そしてドリフェス内で活動するDear DreamとKUROFUNEというグループの活動に区切りがつくことを示す。
そんなファイナルステージにうっかり行くことができた訳だが、想像以上に胸が熱くなる展開となったのでとりあえず文字に起こしてみる。ちなみにまだ耳はキーンとしている。
ドリフェスプロジェクトが始まったのは今から3年前。
アニメが始まったのは2016年。
わたしが初めてドリフェス!を知ったのはそのときだった。
ドリフェス!は2次元と3次元が融合した5次元プロジェクトな訳で、つまりは2次元キャラに声を当てている子達は3次元でのアイドルであって、声優ではない。
ので、アニメ初見の初々しさといったら半端じゃない。ひとりだけじゃなく声優に慣れていないのが主要人物全員なのだから、5次元プロジェクトなるものを知らなかったわたしは驚きしかなかった。
それでも1期を見届けたのは、その初々しさに惹かれたからだったと思う。
それから何より、1期EDを飾った「シンアイなる夢へ!」が好きすぎて当時気が狂ったように聴きまくっていた。
わたしがドリフェス!を見ていた理由なんてそんなもので、薄情なことに2期は録画を忘れてしまったかなんだかで見ることはしなかった。ついでに入れたドリフェス!アプリも気がついたら消してしまっていた。
それでも「シンアイなる夢へ!」は定期的に聴いていたし、彼らが3次元アイドルとしてダイジェストで楽曲を歌ってくれた回の録画を消すことはなかった。
だから、ツイッターで流れてきた「ファイナルステージ」という言葉に疑いを持った。
2期がある、というのはイコール人気が持続している、と思い込んでいたわたしは、まさかドリフェス!が終わるなんて思ってもいなくてとにかく、びっくりした。
ファイナルステージは行きたかったけど、チケットの申し込みを忘れてしまって結局フォロワーから譲渡してもらうことになった。
「シンアイなる夢へ!」を一生に一度でいいから生で見たかったから。それだけの理由だ。
そして結局、参戦する今日までアニメ1期で流れていた曲以外を履修することなく、挑んだ。
ファイナルという言葉に驚いたけれど、わたしの目的はひたすら「シンアイなる夢へ!」を生で聴きたい。それだけだった。
そんな女が参戦するには申し訳ないほどの素晴らしい席で見させてもらった。
結論から言うと、「楽しかった」に尽きる。まじで。
わたしは昔トチ狂ったジャニヲタだったが、ジャニーズのコンサートよりぶっちゃけ全然楽しめた。ていうか、懐かしかった。
Dear Dream・KUROFUNEの、お客さんを楽しませようとする姿勢や、駆け回っている姿が、噛みしめるように歌って踊る姿が、時に2次元のキャラとして、時に自分たち自身として楽しんでいる姿が、初めてコンサートに行ったときの感動を思い起こさせて、とにかく懐かしくて、楽しかった。
ほとんど知らない曲だった。
ほとんどノリ方がわからなかった。
KUROFUNEなんて、白と黒がイメージカラーだと思ってた(実際は金と白)。
それでもただただ楽しかった。
アニメ映像がスクリーンに映って、アニメとシンクロしてダンスを踊ってくれて、目の前には7人じゃなくて14人がいた。
どの曲も特徴的な部分があって、同じような曲はない。
エネルギーがすごかった。あふれていた。
このコンテンツ終わるの?って思った。
こんなに生き生きしていて、ダンスも歌もより上手くなっていて、むしろほとんど(全部?)生歌で、こんなに先がありそうな人たちが区切りつけるの?って思った。
でも、待ちに待った「シンアイなる夢へ!」を歌ったとき、ちょっとだけ切なくなった。
よくわかんないし、ちゃんとしたドリフェス!ファンならもっと心にしみる歌があるんだろうけど、なんせ勉強不足なわたしはこの曲で終わりを感じてしまった。
恐らく彼らが横に並んで歌う姿は今後二度と見られないんだと思うと、最初で最後なんだと思うと、よくわからん込み上げるものがあった。
ただ、一番に応えたのはやっぱり7人のメッセージだった。
もうわたしは彼らの背景とか経歴とか全然、ほんとに全部わかんない。
全員のメッセージがとても素晴らしいものだったけれど、「寂しくないわけないじゃん!」って泣きながら話したかおる君の言葉が、一番響いてしまった。
本人がどちゃどちゃに泣くから、お客さんも泣きだしてた。ついでにわたしももらい泣きしていた。
「誇りに思ってほしい」「最後だから武道館に立てたんじゃない。実力で立ったんだ」と話していたまさき君。
ずっと誇ってほしい、と強調していた。
羨ましいと思った。こんなことを胸張って言える彼も、言ってもらえるファンも。
それからセンターのそうま君。
彼は、なんというか、他のメンバーとは圧倒的に見ている景色が違っていたように思う。
ひとりだけ、とても清々しそうにしていた。
終わることに寂しさなんて感じる暇もなく、そんな隙間なく、今立てている自分の場所に誇らしさと気持ち良さを感じていて、堂々としていて、今この瞬間世界で一番幸せなのは彼なのだと思った。
さっきも言ったけど、なんて羨ましいコンテンツなのだろうと思った。
全員が全員、全身全霊でファンに、スタッフに、感謝を伝えていた。
その思いは、本物だった。
もっと続けさせてあげたいと思った。
もっと金を落としていれば良かったと思った。
もっと見ていたと思った。
もっと、もっと、と、部外者のわたしが思ってしまうほど、彼らは輝いていた。
実際区切りの理由が予算の都合なのかこの先を見越してなのかはわからないけれど、何もしていないわたしが、後悔してしまうほど彼らは眩しかった。
わたしの今一番ハマっている、人生で一番好きな作品はアニメだ。
アニメ作品を応援しているのは楽しい。
けれど、このドリフェス!の彼らは、私たちの世界にも存在してくれていて、はじめはカードを手渡ししながら直接売り込んでいた。
武道館まで来た彼らを見る誇らしさなんて、比にならないだろう。
羨ましい。
こんなにもファンに愛されて、愛して、こんなにも思いをぶつけられる場所を最後に用意してもらって、用意できて、始まるかのように終わりを迎えるこのコンテンツが、とても羨ましい。
メッセージを聞いている途中、もしこれが自分のジャンルだったら…と考えると少し怖くなった。たぶん明日から生きていけないと思ったから。
でも、コンテンツはいつか終わる。
そして、アニメ作品を推し続けている限り、こんなに綺麗な終わりを迎えることはできないと思う。
それでもなるべく、できる限り、このドリフェス!のように、ファンも出演者も誇りを持ったまま、好きになれてよかった!と胸を張って叫べるような、そんな場所を用意してあげたい。
終わりに前向きになれる、最高超えちゃってるファイナルステージでした。
人生で参戦したどのライブより、行けてよかった、と思えたライブだった。
お疲れ様でした。本当にありがとう。